設計から考えるリノベーション|LDK編
【基本情報】
ご住所:芦屋市
建物種別:マンション
工事内容:フルリノベーション工事
工事金額:約1000万円
施工期間:約3カ月
■空間の中心を見直すことで、LDKの過ごし方そのものを再設計しました。
築7年と比較的新しいマンションで、設備や内装の状態は良好でしたが、実際の暮らしの中では、LDKの広さや開放感を十分に活かしきれていないという課題がありました。
本住戸では人とペットが同じ空間で自然に共存できる住まいづくりが重要なテーマとなりました。
LDkの中心には間仕切り戸が設けられており、用途に応じて空間を分けられる計画となっていました。
特にリビングでくつろぐ際、視線が途中で遮られることで奥行きが生まれにくく、面積に対して広がりを感じにくい状態となっていました。
今回の計画では、この間仕切りのあり方を見直し、空間を単に区切るのではなく、暮らし方に合わせて緩やかにつながる構成へと再設計しています。
Before

LDKは十分な広さと採光を備えた空間でしたが、用途の境界があいまいで、どこをリビングの中心とするかが、定まらない状態でした。

LDK中央には間仕切り戸が設けられ、隣接空間を用途別に分けられる計画となっていました。
しかし実際の暮らしでは、この建具がリビングの中心を横切る位置となり、視線と動線の連続性を分断する要素となっていました。

建具によって視線が途中で止まり、面積に対して奥行きを感じにくい印象となっていました。

キッチンからの見通しも建具によって分断され、LDK全体の一体感が生まれにくい構成となっていました。

空間全体の広さや採光条件は良好でありながら、居場所の中心が定まらず、家具配置に依存しやすい状態でした。
■ Beforeまとめ
LDKは十分な広さと性能を兼ね備えていましたが、中央に配置された間仕切り戸によって空間の連続性が途切れ、実際の面積以上の広がりを感じにくい構成となっていました。
今回の計画では、この「空間の中心に境界がある状態」を見直し、暮らし方に合わせてLDK全体の関係性を再整理。
空間を分けるのではなく、緩やかにつながる構成へと再設計しています。
■空間を分けていた中心を、暮らしの中心へ。
After

中央に存在していた間仕切り戸を見直し、空間を分断する境界ではんく、緩やかにつながる要素として再構築しました。
視線がLDK全体へ自然に抜けることで、同じ面積でありながら広がりと居場所の連続性を感じられる空間へと変化しています。

格子によって緩やかに空間を分節しながらも、視線と光がLDK全体へ連続する構成としています。
LDK全体の関係性を整理することで、それぞれの居場所が自然につながる空間としました。

格子越しに差し込む光が、LDKに穏やかな時間の流れを生み出します。

LDK全体の関係性を整理することで、それぞれの居場所が自然につながる空間としました。
■Afterまとめ
LDKという一つの空間を大きく変えるのではなく、中心のあり方を見直すことで、暮らし方そのものが自然と空間へと整う空間へと再構築しました。
それぞれが思い思いの時間を過ごしながらも、ゆるやかにつながりを感じられること。
人と猫が同じ空間の中で心地よい距離を保てること。
設計から考えるリノベーションは、見た目を新しくするだけでなく、日々の過ごし方を静かに変えていきます。
本事例では、LDKを起点として住まい全体の関係性を再整理しています。
続いて各空間の計画についてもご紹介します。