設計から考えるリノベーション|キッチン編
【基本情報】
ご住所:芦屋市
建物種別:マンション
工事内容:フルリノベーション
工事金額:約1000万円
使用商品:キッチン/TOTO ザ・クラッソ
施工期間:約三カ月
■設計から考えるリノベーション | キッチン編
LDKの中心に位置するキッチンは、単なる調理スペースではなく、空間全体の印象や過ごし方を大きく左右する存在です。
今回の住まいでは設備自体は新しく、機能面に大きな問題はありませんでした。
しかし、LDK全体との関係性という視点で見ると、空間の広がりや視線のつながりが十分に活かされているとは言えない状態でした。
まずは、LDKとの関係性という視点から、計画前のキッチンの様子をご覧ください。
Before

LDK中央に位置するキッチン。対面式でありながら、壁や立ち上がりによって空間の連続性が弱く感じられる構成でした。

作業スペースが奥まった位置となり、LDK全体との一体感が生まれにくいレイアウト。

視線は抜けるものの、空間の中心としての存在感は限定的でした。

動線は確保されている一方、余白が活かされず広がりを感じにくい印象。

設備は新しいものの、空間としてどう使うかという設計的整理が必要な状態でした。
Beforeまとめ
機能面に問題はない一方で、キッチンがLDKの中心として空間をつなぐ役割を十分に担えていない点が、今回の計画の出発点となりました。
■After
キッチンを「設備」ではなく、LDKをつなぐ“空間の中心”として再設計しました。

キッチンからLDK奥まで視線が自然と抜ける構成とし、空間全体のつながりを感じられるレイアウトへ再設計しました。

キッチンを空間の中心として位置づけ直し、リビング・ダイニングとの関係性が自然につながる計画としています。

作業中もLDK全体の気配を感じられるよう、視線の抜けと動線のバランスを整理しました。

素材や色味を抑え、空間全体に溶け込む落ち着いた印象となるよう計画しています。

光と視線が連続することで、キッチンに立った際も空間の広がりを感じられる構成となりました。
Afterまとめ
キッチンを新しくすること自体が目的ではなく、
LDKの中でどのような役割を持つ空間にするかを見直すことから計画を進めました。
配置や視線の関係を整理することで、調理という行為だけにとどまらず、リビングやダイニングで過ごす時間と自然につながるキッチンへと変化しています。
空間の中心としての存在感を持ちながらも、主張しすぎず暮らしに溶け込むこと。
それにより、日常の御動きが無理なく連続するLDKが生まれました。
本事例では、キッチンを起点として住まい全体の関係性を整えています。
続いては各空間の計画についてもご紹介します。